甘いと太る? 今話題の甘味料

 砂糖とは?

 砂糖とはブドウ糖と果糖が結合した二糖類とい われるもので、消化されるとそれぞれ分解されて 小腸から吸収されます。糖尿病を患っている方で はブドウ糖は、急激に血糖値を上昇させる働きを 持っています。血糖値を下げる働きのあるインスリンの作用が正常に働いている場合にはさほど問題にはなりませんが、インスリンの分泌が低下、インスリン抵抗性がある(インスリンの作用が末梢組織でブロックされてしまう)場合には砂糖を控えなくてはなりません。2型糖尿病の方では糖質 1gで 3mg/dl 血糖値が上昇するといわれています。例えば 500ml のペットボトル1本には約 40g の糖質が含まれていますから普段の血糖値プラス 120mg/dl 上昇(普段血糖値100mg/dl の方なら 220mg/dl )ということになるわけです。

甘いものが好きだけど、

血糖値は上げたくない。

今回は甘味料について

ご紹介します。


どうしたらいい?

 糖尿病やダイエットを経験された方はもうご存知かもしれませんが、砂糖の代替品としてさまざまな種類の甘味料が発売されています。

 

・還元麦芽糖(マルチトール

 糖アルコール。カロリーは砂糖の半分で、砂糖の 80〜90%の甘みがあります。血糖値の上昇が緩やかで、砂糖の 1/2〜1/3 程度の上昇といわれています。当院では糖尿病食でのジャムやデザートに使用しています。

・エリスリトール

 糖アルコール。砂糖の 80% の甘さでさわやかな甘みがあります。エネルギーはゼロ。

・キシリトール(3kcal/g)

 樫、樺の樹液からとれるキシラン、ヘミセルロースを原料とした糖アルコール。砂糖に近い甘さで虫歯予防効果があります。

・ステビア

 南米原産のステビア(キク科)の葉から抽出される天然甘味料。砂糖の 200〜400 倍の甘味があり、 使用量がごく少量なのでエネルギー源とはなりません。

・希少糖

 最近話題の甘味料で、自然界に微量にしか存在しない単糖です。香川大学を中心に、香川県下の研究機関や企業で研究を推進しています。ノンカロリーな上に、インスリンを分泌させる作用があるほか、抗酸化作用もあるそうです。

糖アルコールは吸収されづらい性質があるため大量に摂ると下痢などの症状が出ることがありますのでご注意ください。


 栄養指導では、資料やサンプルをお渡ししています。ご興味のある方は、主治医にご相談ください。

参考:臨床栄養ディクショナリー(メディカ出版) 希少糖研究とその応用 http://www.km s.ac.jp/〜kishoto/kisyoto3.tm

 

管理栄養士 細田佳江

お正月元旦の昼食

 

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