「口腔ケア」は 食べるための第一歩

口腔ケアは、誤嚥性肺炎を予防する清潔ケア(器質的ケア)と、口腔機能を維持するケア (機能的ケア)があります。武蔵野陽和会病院3階病棟では、お昼に「食べる前お口の準備体操」として、入院患者様に口腔体操を毎日行っています。

それでは、さっそく口腔体操を体験!

  深呼吸
  首の運動(首周りの緊張をほぐし飲み込みをスムーズにする効果があります。)
  お口の体操「アー」「ン」しっかり口を閉じます。(飲み込む力を強くします。)
  頬を「プー」とふくらませて、次に息を吸うように口をすぼめま す。(唇の筋肉、頬の筋肉を鍛えます。)
  「ウー」と唇をとがらせる。「イ ー」唇を横に引く。(口の周りの筋肉を鍛え、食べ物が口からこぼれ落ちるのを防ぎます。)
  舌の体操。舌を前後、左右、上下に動かす。(舌は口の中の手と言われ ているように、複雑な動きに関係する筋力を鍛えます。)
  「パ」「タ」「カ」「ラ」発音(食べ物を口に取り入れてから飲み込むまでのトレーニング)
  「ぱ・ん・だ・の・た・か・ら・ も・の」(発生訓練)
  深呼吸

 

以上を、それぞれ3回行います

 

 

 毎日繰り返し食べる前に行うことによって、覚醒し、唾液も出やすくなり、口腔内も潤い、 安全に食べることに繋がり、リハビリになります。

したがって、器質的ケアと、機能的ケアのバランスを考えた総合的な口腔ケアは、口の中を清潔にするだけではなく、歯や口の疾患を予防し、口腔の機能を維持することで、老化防止、全身的な健康維持など、QOL (Quality of life生活の質) の向上に役立ちます。

 口腔は「摂食」「発生」「呼吸」の3つの機能を有する器官であることを、再認 識し、「口腔体操」はいつでもできる重要な、食べる機能低下予防プログラムです。



歯科衛生士 丸山 みどり

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