リハビリには、

   入れ歯が必要!


ここで、問題です!

「総入れ歯の女性が毎日、急な坂道を登って仕事に出かけていました。この人は、坂の途中で入れ歯を必ず外すのだそうです。なぜでしょうか?」次のA〜Cのうちどれでしょうか?

(このクイズは、実話です。)


答えは、Cです。

 

 入れ歯があごにしっかり合っていなく、坂道を登る時に歯を食いしばる力が働くので、入れ歯を入れると、歯ぐきが痛くなり外してしまったのです。

 入れ歯は、食べること以外に様々な面で多く の役割を担っています。

 

① 残っている歯を助ける。

② 嚥下時の圧力を高める。(飲み込みやすくなる。)

③ 噛むことにより脳への刺激を与える。

④ 顔貌を整える。

⑤ 言葉がはっきりする。

⑥ 直立した姿勢が安定し歩行の安定にもつながる。

 

 食事や会話の際に必要な役割を担っています。人間は重い頭を、細い首、背骨、小さな足の裏で支えています。お口に合った入れ歯を入れると、あごの位置が安定します。あごの位置が安定することで、重い頭の位置が安定し、その結果体のふらつきが減少します。もし転倒しそうになっても、グッと力を入れて噛みあわせることができれば、転倒を防ぐことができます。入れ歯がきちんとあることで、歯を食いしばることができるのです。

 入れ歯は、食べかすや細菌が付きやすいので、毎食後取り外して、歯ブラシまたは義歯ブラシで清掃します。入れ歯に付くヌルヌルの正体は「デンチャープラーク」と呼ばれ入れ歯に付着する細菌のかたまりです。粘着性があるため、水で流した程度では、落ちません。必ずブラシを使用して清掃します。歯磨き粉はつけません。歯磨き粉は、研磨剤が含まれているため、入れ歯に傷をつけます。就寝時は、入れ歯を外して水や義歯洗浄剤につけ保管します。


① あごや歯ぐきの骨や粘膜をやすませる。

② 入れ歯の細菌の増殖を少なくする。

③ 部分入れ歯などの誤飲を防ぎます。


 入れ歯は、生活をサポートしてくれる大切なものです。義歯を装着し、口腔機能を回復することは、生きるためのエネルギーを確保するだけでなく免疫力を高め、全身機能の向上や精神安定にもつながります。

 

 歯科衛生士 丸山みどり

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