医療環境の変化にたいして

 

 昨年10月から「病床機能報告制度」が開始されました。

 これは今後日本国内で予測される急激な高齢化社会において医療・介護サーピスの重要が増大していく中で、患者の状態にふさわしい良質で適切な医療を「効果的かつ効率的」に提供する体制を構築することを目的とした、地域の医療機関が担っている医療機能の現状把握・分析の第一歩とされています。

 

 具体的には、対象となる医療機関(一般病床・療養病床を有する病院及び有床診療所)は所属する都道府県に対し毎年10月に、現状の病床機能と病床稼働実態を細部にわたり報告を求められ、かつ将来の病床機能の方針を以下の4分類に従って報告することが求められます。

 


①高度急性期機能

②急性期機能

③回復期機能  

④慢性期機能


 各都道府県は、地域の医療需要の将来推計や医 療機関より報告された病床機能情報を活用し、二 次医療圏ごとの各医療機能の将来の必要量を含め、 その地域にふさわしい医療機能の分化と連携を適 切に推進するための「地域医療構想」を策定し機能分化を推進していくことになります。毎年の病床機能情報を蓄積していく中で、団塊世代が高齢化する2025 年に向けて、地域によっては「急性期病床が多すぎる慢性期機能病床 が少なすぎる」といった意見が表面化していくことが予測されます。今後医療機関においては「地域において必要とされる病床機能か否か」が極めて重要な要素になってきますが、それ以前に、皆様に信頼され評価される医療機関でありつづけることが必要不可欠であることは言うまでもありません。

 今年は、病院として基本的に求められる医療の質を保っているかどうか「医療機能評価」を受審します。加えて今後益々需要が増大すると予測される在宅医療に関して、「訪問診療部門」を法人内の「訪問看護ステーション」「居宅支援事業所」と連携し一層強化していく方針です。

 また「医療・介護の連携による地域の患者様のサービス向上」が不可欠な時代になってきていると思います。当法人内の、①透析と皮膚科外来診療の「さくら並木クリニック」、②健診に特化した「にしくぽ診療所」、③介護老人保健施設ハウスグリーンパーク、前述の④グリーンパーク訪問看護ステーション及び⑤居宅介護支援事業所、そして⑥介護付有料老人ホーム「コートローレルといった医療・介護施設の機能・スタッフを総動員して地域の皆様の健康維持に貢献したいと考えていますので、これからもよろしくご支援のほどお願い申し上げます。

 

 

           法人本部長・病院事務部長 日向 登

 

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